牛乳はカルシウムが豊富に含まれているため、妊娠中に積極的に取り入れたい食品です。ここでは、妊娠中に必要なカルシウム量や、牛乳を飲む際の注意点、牛乳を使ったおすすめのおやつをご紹介します。
豊富なカルシウムを含む牛乳
日本人はカルシウムが不足していると言われているため、妊娠中は特に意識して摂取したい栄養素です。カルシウムは、骨や歯を形成するとても重要な栄養素であり、体内で生成することができないため、積極的に食事から摂取する必要があります。
牛乳コップ1杯分(200ml)のカルシウムの含有量は220mgです。やはりカルシウムといえば牛乳というイメージ通り、牛乳のカルシウム含有量は他の食品と比べてもトップクラスなのです。
また、1日のカルシウム必要量1500mgをきちんと摂取することで、妊娠性高血圧の予防にも効果があるとも言われています。朝食にコップ1杯の牛乳を取り入れてみても良いですね。
牛乳の飲み過ぎには注意
妊婦が牛乳を飲むと赤ちゃんがアトピー、アレルギーになる?
牛乳は三大アレルギンのひとつであり、赤ちゃんのアレルギーを心配している方も多いのではないでしょうか。妊娠中にお母さんが牛乳を飲むことで、お腹の赤ちゃんがアレルギーを発症するということを聞いたこともあるかもしれません。
しかし、医学的にはなんの根拠もなく、妊娠中に牛乳を避けることはおすすめしません。根拠のない噂によって特定の食材を避けることで、妊娠中のお母さんの栄養バランスが崩れてしまうこともあります。
日本小児アレルギー学会の食物アレルギー診療ガイドラインには、「食物アレルギーの発症予防のため、妊娠中や授乳中に母親が特定の食物を除去することは、効果が否定されている上に母親の栄養状態に対して有害であり、推奨されない。」とあります。
妊娠中の牛乳と赤ちゃんのアトピー、アレルギーは、関係ないと思って良いでしょう。
下痢になる可能性も
妊娠中の便秘で悩む妊婦さんは多いですが、逆に下痢で悩む妊婦さんも多いですよね。
牛乳を飲みすぎると、下痢の症状を引き起こす可能性があります。それは、「乳糖不耐症」といい、たくさん飲むことで牛乳に含まれる乳糖が分解されずに消化不良や腹痛、下痢などの症状がでるのです。
牛乳でお腹を壊してしまうという妊婦さんは、冷たい牛乳ではなく、温かい牛乳を試してみてください。暖かい牛乳の場合、乳糖を分解するラクターゼという消化酵素の活性が上がるため、下痢症状になりにくいですよ。
妊娠糖尿病になる可能性も
妊娠中は、胎盤からでるホルモンの働きでインスリンの働きが抑えられるため、血糖値が上がりやすくなります。このため、特に妊娠後期には高血糖になり、妊娠糖尿病になる可能性があります。
注意したいことが、糖質を摂り過ぎないこと。栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。牛乳には乳糖という糖質が含まれるため、牛乳を飲み過ぎると糖質の過剰摂取になってしまいます。1日にコップ1杯or2杯までにしておきましょう。
牛乳と豆乳、どっちが良いの?
牛乳と同じく栄養素が豊富な飲み物といえば、豆乳。どちらが妊婦さんに向いているでしょうか。
牛乳 | 豆乳 | |
エネルギー | 67kcal | 46kcal |
カルシウム | 110mg | 15mg |
葉酸 | 5μg | 28μg |
牛乳と豆乳比較すると、カルシウムは牛乳が多く、葉酸は豆乳が多いです。
牛乳も豆乳も、どちらも妊婦さんに必要な栄養を多く含んでいます。やはり大切なのはバランスです。どちらのメリットも活かし、どちらかに偏らないよう、どちらも積極的に摂取したいですね。
妊婦さんにおすすめ!牛乳をたっぷり使ったおやつ
妊婦さんにおすすめの牛乳を使ったおやつをご紹介します。
牛乳寒天
牛乳と寒天を混ぜて冷やして作る牛乳寒天。牛乳かん、ミルク寒天とも呼ばれます。
とても簡単に作ることができますし、ゼリーのような感覚で、つわりの時でもツルッと食べやすいです。みかんやいちご、さくらんぼなど、好きな果物を入れてアレンジしても良いですね。
牛乳プリン
牛乳、砂糖、ゼラチンだけで作れる牛乳プリン。
カフェインレスのコーヒーを加えて、コーヒー牛乳プリンにアレンジしてもおいしいです。
きな粉牛乳
牛乳にきな粉を入れるだけのとっても簡単なきな粉牛乳。
甘さが欲しい妊婦さんは、少量のはちみつを加えてもいいかもしれません。
また、電子レンジで温めてホットきな粉牛乳にしてもおいしいですよ。
まとめ
牛乳に含まれる栄養素、注意点、おすすめの牛乳を使ったおやつをご紹介しました。
毎日の食事・おやつに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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