日本のスーパーフードとも呼ばれている納豆。この納豆が実は妊婦さんにとってもおすすめの食べ物なんです。ここでは、妊娠中に納豆が良い理由や、アレンジレシピを紹介します。
妊娠中に納豆がおすすめの理由
妊婦さんに納豆が良い理由は、妊娠中には欠かせない葉酸とビタミンKが豊富に含まれているためです。特に妊娠初期に大切な葉酸、妊娠後期に大切なビタミンKについて順に解説していきます。
妊娠初期には葉酸
葉酸はお腹の中の赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素で、葉酸が不足した場合、先天異常のリスクが高くなると言われています。特に妊娠初期は赤ちゃんの脳や神経管、心臓など、とても重要な器官が形成される時期のため、意識して葉酸を摂取する必要があります。
妊娠中の葉酸の推奨摂取量は、1日あたり480µgです。意識しなければ、なかなか摂取できない量ですよね。
納豆100gあたりの葉酸の含有量は、120µg。一般的な市販の納豆は1パック約50gのため、1パックに60μgの葉酸が含まれることになります。
納豆を日々の食事に加えて葉酸をしっかり摂取し、お腹の中の赤ちゃんへ届けましょう!
妊娠後期にはビタミンK
妊娠中、カルシウムの摂取が足りていない場合に、お腹の中の赤ちゃんはお母さんの体からカルシウムを吸収します。このため、妊婦さん自身の骨が弱くなるケースがよくあります。それを防ぐために、カルシウムを積極的に摂取することはもちろんのこと、ビタミンKの摂取も大切になります。ビタミンKは、骨の形成をサポートする役割を担っており、骨密度の低下を抑える働きがあります。骨粗鬆症となる可能性のある妊娠期には、ビタミンKの摂取で骨密度の低下を防ぎましょう。
また、その他のビタミンKの働きとして、血液凝固の働きがあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、ビタミンK欠乏症となることが多くあり、吐血や血便、頭蓋骨出血、消化管出血などの出血性の疾患を起こす可能性があります。これは、胎児期・出生時のビタミンKの備蓄不足が原因の1つになります。このため、妊娠後期、特に臨月には意識して摂る必要があります。
その他、納豆の効能
その他の納豆の効果としては、便秘解消、免疫力アップなども期待できます。これはどちらも納豆に含まれる納豆菌による効果です。便秘になりやすく、免疫機能も低下している妊娠中にはピッタリの食材ですよね。
また、妊娠中の納豆の摂取頻度と生後6か月の赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の関連を調査した研究では、「妊娠中に毎日納豆を摂取したお母さんから生まれた赤ちゃんは、納豆を食べないお母さんから生まれた赤ちゃんと比べて、約3.5倍もアトピー性皮膚炎になりにくい」という研究結果も報告されています。
妊婦が納豆を食べる際の注意点
妊娠中に様々な嬉しい効果がある納豆ですが、食べる際に注意したいポイントがあります。
意外と高カロリー
健康的でダイエットにも良いイメージのある納豆ですが、1パックのカロリーは、約100kcal。意外と高カロリーですよね。また、付属のたれには塩分も含まれるため、妊娠糖尿病の予防のためにも、食べ過ぎには注意してください。特に体重が増加しやすい妊娠中期には、食べ過ぎを避けて、1日1パックを目安にすると良いでしょう。どんな食材でも偏らないことが健康的な食事の基本です。
ホルモンバランスの乱れに繋がる
納豆には大豆イソフラボンという成分が多く含まれますが、これの過剰摂取によってホルモンバランスが乱れてしまう可能性があります。
女性ホルモンには、卵胞ホルモン(=エストロゲン)と黄体ホルモン(=プロゲステロン)の2種があり、この2つのホルモンが上手にバランスを取り合っています。しかし、大豆イソフラボンの過剰摂取によって、卵胞ホルモン(=エストロゲン)が強く働くようになり、ホルモンバランスが乱れてしまうのです。
ただし、1日に数パックもの納豆を食べる、大豆イソフラボンのサプリメントを大量に飲むなどしていなければ全く問題ありません。1日1パック程度の納豆では大豆イソフラボンの過剰摂取にはならないため、安心して食べてくださいね。
納豆の簡単アレンジレシピを紹介
納豆といえば、“白いごはんのお供“とお考えの方も多いはず。しかし、納豆は白米に限らず、色々な食材と相性が良く、様々な料理に使うことができるんです。毎日納豆を食べて飽きてしまったな…という人におすすめの簡単に作れる納豆の食べ方をご紹介します。
豆腐と納豆のグラタン
軽く崩した豆腐と納豆の上にチーズとパン粉を乗せて、トースターで焼くだけ。ホワイトソースを使用しないため、簡単かつ通常のグラタンよりもカロリーオフになります。
納豆とアボカドのオムレツ
納豆とアボカドを卵で包んだオムレツ。いつものオムレツにひと手間加えて、納豆とアボカドを加えるだけ。チーズやキムチ、海苔などでアレンジしても美味しいですよ。
納豆パスタ
和風パスタの代表ともいえる、納豆パスタ。茹でたパスタに納豆を入れて、塩やオリーブオイル、醤油、めんつゆなどのお好みの調味料で味を調整します。きのこを加えて、バター醤油味にするのもおすすめです!
納豆チャーハン
ごはんと野菜、卵、納豆を炒めたチャーハン。納豆の味がしっかりしているので、薄い味付けでも美味しくいただけます。炒めた時の納豆独特の香ばしい香りがクセになります。
納豆トースト
納豆は、実はパンとの相性も良いことをご存知ですか?作り方はとっても簡単で、パンに納豆を乗せて焼くだけ!忙しい朝でも1分あれば作れるのも魅力的です。
まとめ
妊娠中の納豆について解説しました。栄養満点でスーパーフードの納豆を毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。紹介したレシピをご自身でアレンジしたり、自己流のレシピを発見してみたり、納豆を楽しんでみてくださいね。
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