離乳食を進める中で不安になるのが、食物アレルギーです。初めての食材を食べさせる時には、大丈夫かな?と心配になりますよね。この記事では、赤ちゃんの食物アレルギーについて、症状や検査方法などを解説します。
食物アレルギーとは?
食物アレルギーとは、特定の食物を食べることで体がそれを異物として判断し、追い出そうとして様々な症状が現れることです。
赤ちゃんの食物アレルギー
日本人で食物アレルギーを抱えている人は、全年齢でみると1~2%程度ですが、1才未満の赤ちゃんだけでみると、10人に1人の割合で発症します。
赤ちゃんがアレルギー反応を起こすことが多い食品は、卵、牛乳・乳製品、小麦粉です。
10人に1人と聞くと、とても多く感じますが、赤ちゃんの食物アレルギーは、ほとんどの場合が成長と共に改善します。
赤ちゃんが食物アレルギーを発症しやすい理由のひとつに、消化機能が未発達であることがあります。成長するにつれて、消化機能が発達していくため、食物アレルギーが改善されることが多いのです。
食物アレルギーの症状
食物アレルギーの症状として、皮膚症状、呼吸器症状、粘膜症状、消化器症状などがあります。これらの症状は摂取してから数分~数十分で症状が出るものであり、これを即時型と呼びます。
- 皮膚症状…かゆみ、じんましん、むくみなど
- 呼吸器症状…せき、呼吸困難、鼻水など
- 粘膜症状…まぶたや唇の腫れなど
- 消化器症状…腹痛、下痢、嘔吐など
アレルギーかも…?と思ったら
離乳食を進める中で、皮膚症状や呼吸器症状などの症状を発症した際に、気を付けたいことがあります。それは、自己判断で除去しないことです。症状が出たからといって、食物アレルギーとは限りません。自己判断は避けて、かかりつけ医に相談して検査を受けましょう。
食物アレルギーの検査
病院で行う食物アレルギーの検査は、問診→皮膚テスト→血液検査→食物除去試験→食物負荷試験という流れで進められます。
問診
普段の食習慣や、食べた時の状況や量、症状、症状が出た時間などを詳しく聞かれます。
皮膚テスト
皮膚にアレルゲンと疑われるエキスをつけて、反応が起こるかどうかを検査します。プリックテストとも呼ばれます。
血液検査
アレルギーの原因となる抗体が血液中にあるかを検査し、アレルゲンを推定します。
食物除去試験
問診、皮膚テスト、血液検査によってアレルゲンと疑われる食べ物を1~2週間食べさせません。その結果、症状が軽くなれば、アレルゲンである可能性が高くなります。
食物負荷試験
除去試験で症状が軽くなった場合に実施します。アレルゲンと疑われる食べ物を毎日食べさせて、症状が出るかどうかを見ます。症状が悪化した場合に、アレルゲンを特定します。つまり、食物アレルギーであると診断されます。
食物アレルギーと診断されたら
食物アレルギー検査によって、特定の食べ物がアレルギーであると診断されたら、医師と相談しながら、除去離乳食を進めていきます。
除去離乳食は手間がかかりますが、ほとんどの場合が1才半~2歳頃には少しずつ食べられるようになります。
まとめ
離乳食を進める中で、アレルギーと疑われるような症状が出た際には、自己判断を避けて、病院で検査を行いましょう。その結果、食物アレルギーだと診断されたら、医師と相談の上で除去離乳食を進めていきましょう。
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