妊娠中に気をつけるべき感染症・食中毒まとめ(サルモネラ感染症、トキソプラズマ症、リステリア症、アニサキス症について)

病気・健康管理

妊娠中は免疫機能の低下によって様々な感染症や食中毒にかかりやすくなっています。以下では、妊婦さんが特に気を付けたい感染症食中毒について、感染源症状胎児への影響予防策を紹介します。これらをしっかりと理解し、感染予防に努めましょう。

妊婦さんが気を付けるべき感染症・食中毒4選

妊娠中に特に気を付けたい感染症食中毒について、以下の4つを紹介します。

  • サルモネラ感染症
  • トキソプラズマ症
  • リステリア症
  • アニサキス症



サルモネラ感染症

サルモネラ感染症は、卵や肉に生息するサルモネラ菌によって引き起こされる感染症です。わずかな菌でも発症する可能性が高く、夏場の発症が多く報告されています。

  • 感染経路
    卵、肉、ペット(爬虫類、ミトリガメ)
  • 症状
    発熱、下痢、腹痛、悪感、吐き気、嘔吐、脱水症状
  • 胎児への影響
    直接的な影響なし
    嘔吐や下痢による子宮収縮が流産・早産に繋がる可能性あり
  • 感染予防策
    卵や肉は十分に加熱してから食べる
    ペットと接触した後は手を清潔に洗浄する

サルモネラ感染症について、さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。↓

妊娠中に気を付けたいサルモネラ菌とは?食中毒の症状や胎児への影響、妊婦は生卵や生肉に注意が必要
妊娠中は免疫機能が低下するため、様々な感染症にかかりやすくなっています。ここでは、サルモネラ感染症について、感染経路や症状、赤ちゃんへの影響、予防策を解説していきます。

トキソプラズマ症

トキソプラズマ症は、生肉や猫の糞、土や砂から感染する感染症です。妊娠中の女性が初めてトキソプラズマ症に感染することで、胎盤を通して赤ちゃんにも感染し、先天性トキソプラズマ症を発症するリスクがあります。

  • 感染経路
    肉、ペット(猫)、土・砂
  • 症状
    ほとんどの場合が無症状
    稀に、発熱やリンパ腺の腫れ
  • 胎児への影響
    先天性トキソプラズマ症の発症リスクあり
    流産や死産、水頭症、視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などの可能性あり
  • 感染予防策
    肉は十分に加熱してから食べる
    野菜や果物はしっかりと洗ってから食べる
    土いじりやガーデニングは手袋を着用する
    飼い猫の排泄物の掃除は避ける
    野良猫との接触を避ける

トキソプラズマ症について、さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。↓

妊娠中は生肉や猫の糞に注意!先天性トキソプラズマ症とは?症状や赤ちゃんへの影響、抗体検査について
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リステリア症

リステリア症は、チーズや生ハム、スモークサーモンなどを介して人の体内へ細菌が侵入することで引き起こされる食中毒です。お腹の赤ちゃんにも感染し、流産、早産、死産に繋がる可能性があります。

  • 感染経路
    ナチュラルチーズ、食肉加工品(生ハムなど)、魚介類加工品(スモークサーモンなど)
  • 症状
    発熱、悪寒、吐き気、頭痛、嘔吐、下痢、筋肉痛
  • 胎児への影響
    胎児へ感染し、流産・早産・死産に繋がる可能性あり
    新生児が髄膜脳炎や敗血症の発症可能性あり
  • 感染予防策
    ナチュラルチーズ(特に輸入品)は控える
    食肉加工品や魚介類加工品は控える

リステリア症について、さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。↓

妊婦はリステリア菌に注意!感染した時の症状や胎児への影響、感染経路についても解説
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アニサキス症

アニサキス症は、魚介類に寄生するアニキサス幼虫によって引き起こされる食中毒です。お寿司やお刺身を好む日本の食習慣から、日本における発症件数は他国と比較すると多く報告されています。

  • 感染経路
    魚介類(主にサバ、アジ、カツオ、イワシ、サケ、サンマ、イカ)
  • 症状
    腹痛、吐き気、嘔吐
  • 胎児への影響
    直接的な影響は未解明
    栄養失調や脱水症状による胎児の栄養不足など、間接的に影響が出るリスクあり
  • 感染予防策
    魚介類の生食を控える

アニサキス症について、さらに詳しい情報はこちらをご覧ください。↓

妊娠中のアニサキスと胎児への影響や症状!しめ鯖・寿司・刺身は特に注意
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感染予防策を徹底しよう

サルモネラ感染症トキソプラズマ症リステリア症アニサキス症という4種類の感染症・食中毒について紹介しました。

妊娠期間の10ヶ月間、食べ物制限や行動制限も多くストレスとなることもありますが、妊婦さん自身のため、またお腹の中の赤ちゃんのためにも、意識することで予防できることはしておきましょう。ただし、過剰に心配し過ぎる必要はありません。それぞれの感染症や食中毒についてしっかりと理解した上で、予防に努めることが重要でしょう。

 

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