授乳中って、なんだか無性に甘いものを食べたく感じませんか?授乳中こそ特に「スイーツが食べたい!」「チョコレートが食べたい!」と考えてしまうものです。
しかし、授乳中に甘いものは控えたほうが良いともよく聞きます。「食べ過ぎると母乳に影響があるかも…」と心配な方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、授乳中でも甘いものを食べても良いのか、母乳への影響、授乳中におすすめのおやつ、などをご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
授乳中に甘いものを食べたくなる理由
実は、授乳期のお母さんが甘いものを食べたくなるのには理由があります。
その理由とは、過度のストレス、自律神経の乱れなどが考えられます。
ホルモンの影響 | 妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンのバランスが変化します。これらのホルモン変動は、食欲や味覚の変化を引き起こすことがあり、特に甘いものへの欲求が高まることがあります。 |
血糖値の変動 | 妊娠中、インスリン抵抗性が高まることが一部の女性に見られます。これは、血糖値の変動やエネルギーの低下を引き起こし、甘いものを求めることがあります。甘いものは、瞬時にエネルギーを補給する効果があるため、無意識のうちに甘いものを求めることがあるでしょう。 |
心理的な要因 | 妊娠中は、ストレスや不安が高まることがあります。甘いものは、脳内のセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の分泌を促進し、一時的にリラックス感や幸福感をもたらすことが知られています。そのため、甘いものを食べることで、心理的な安らぎを得ようとすることがあります。 |
毎日の育児や家事との両立、睡眠不足により、お母さんが感じている以上に体にはストレスがかかっています。
これらの過度なストレスによって、自律神経のバランスが乱れてしまっている可能性があります。
その結果、食欲をコントロールする中枢神経がうまく機能せず、食欲が止まらなくなったり、甘いものが無性に食べたくなったりするのです。
授乳中に甘いものを食べても大丈夫?
食事が母乳に与える影響については、様々な意見があります。甘いものや脂っこいもの、乳製品などは母乳が詰まる原因になるため控えたほうが良いというのを聞いたことがありますよね。
しかし一方で、食事内容と母乳は関係しないという意見もあります。食事と母乳については、現在はっきりとした研究結果がなく、食べたものによって母乳が詰まることや乳腺炎になることはないという意見も存在します。
甘いものを食べても母乳に何も問題ないお母さんもいれば、少し食べただけでもおっぱいが張ってしまうというお母さんもいます。個人差が大きいため、個人個人で判断すると良いでしょう。
甘いものを食べると母乳が詰まる?乳腺炎になる?
授乳中に甘いものが無性に食べたくなるものですが、甘いものの食べ過ぎは様々な理由で良くないと言われています。
「母乳が詰まるから」という理由が挙げられることもありますが、この主張には明確な根拠が欠けていることに注意が必要です。
母乳が詰まるとは、乳腺が詰まって炎症を引き起こす状態です。乳腺炎の原因は主に、授乳のタイミングや頻度が不規則であったり、乳房への適切な刺激が得られなかったりすることにより、母乳が滞留して乳腺が詰まることによります。また、乳腺炎のリスクを高める要因として、乳房の搾乳が十分でない、赤ちゃんの授乳姿勢が適切でない、母親の疲労やストレスなどが挙げられます。
甘いものの過剰摂取が乳腺炎と直接関係するという科学的な根拠は現時点で確立されていません。ただし、甘いものを過剰に摂取することにより、肥満や血糖値の急上昇、糖尿病などの健康リスクが高まることがあります。これらの状態が母親の体調や免疫力に影響を与え、間接的に乳腺炎のリスクが高まる可能性は否定できません。
結論として、授乳中の甘いものの過剰摂取が直接的に母乳が詰まる原因となるわけではありませんが、健康管理の観点から甘いものの摂取量に注意を払うことは重要です。バランスの良い食事と適切な運動を行い、健康を維持することで、母親自身の体調や免疫力を保ち、乳腺炎のリスクを低減することができます。
甘いものの食べ過ぎはNG
お母さんが甘いものを食べ過ぎていると、母乳を飲んでいる赤ちゃんも太るのでは?という疑問を抱えるお母さんもいるでしょう。しかし、お母さんが甘いものを食べたことが原因で赤ちゃんが太るということはありません。
ですが、注意したいことが一つあります。それは、甘いものの食べ過ぎによって、きちんと食事がとれずに栄養バランスが崩れてしまい、赤ちゃんに充分な栄養が届かないという可能性です。そうならないよう食べ過には注意が必要です。
授乳中にもおすすめできるおやつ
- 果物
- ヨーグルト
- ゼリー
- ドライフルーツ
- ミックスナッツ
- 小魚
ヨーグルトにはカルシウムやビタミンB群が豊富で、腸内環境を整える働きがあります。低糖分・無糖タイプを選ぶと、糖分摂取量も抑えられます。
ドライフルーツ(乾燥果実)についてもビタミンやミネラルが豊富です。ただ、小腹を満たすのに適していますが、糖分が多いものもあるため、量には注意しましょう。
アーモンドやウォールナッツなどのナッツ類は、良質な脂質やたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富で、小さな量で栄養価が高いためおすすめです。
このように、生クリームを使ったケーキや、糖分の多いチョコレートなどよりも、低カロリーで栄養価の高い食べ物がおすすめです。おやつも母乳のための栄養補給と考え、栄養価の高いものを積極的に選ぶようにしましょう。
カカオの割合が多い低糖質チョコレートもおすすめ
カカオの割合が高く、低糖質のチョコレートであれば、授乳中でも比較的楽しみやすいです。また、一般的なチョコレートと比べて健康面でのメリットも多く得られます。
おすすめは、カカオ含有量が70%以上のチョコレートです。
カカオには抗酸化作用のあるポリフェノールやフラバノールが含まれており、心血管系の健康に良い影響を与えるとされています。
また、カカオ豆に脂質は、オレイン酸という良質な不飽和脂肪酸が主成分です。オレイン酸は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあり、心血管疾患の予防に役立ちます。
マグネシウム、鉄、亜鉛、カリウムなどのミネラルも豊富に含んでおり、特にマグネシウムは筋肉や神経の働きを正常に保つために重要な役割を担っています。
カカオの割合が高く、低糖質のチョコレートを摂取する際にも、摂取量に注意し過剰摂取を避けることが重要です。また、人工甘味料にアレルギーや副作用がある場合は、天然の甘味料を使用した製品を選ぶと良いでしょう。
我慢し過ぎず、適度に甘いものを取り入れよう
「甘いものを食べたいのに我慢しないと…」と思うと余計にストレスを感じてしまいます。
そんな時は適度に甘いものも食べてみるのも1つの手です。食べ過ぎなければ基本的に問題ありません。食事で栄養をしっかりと摂りながら、ストレスを感じないようにしてくださいね。
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