妊娠中のうなぎやレバーは危険?
妊娠中は、うなぎやレバーは食べると良くないと聞いたことはありませんか?
なぜ、うなぎやレバーがダメなのか、どれくらいであれば食べても問題ないのか、解説します。
レチノールの過剰摂取が赤ちゃんに与える影響
ビタミンAには、動物性のレチノールと植物性のβカロテンの2種類があります。
うなぎやレバーには、動物性のビタミンAであるレチノールという成分が含まれます。
ビタミンAは、免疫力を高めたり、視覚や聴覚の機能を維持したりと、大切な役割を担っています。しかし、妊娠中にビタミンA(レチノール)を過剰摂取することによって、お腹の中の赤ちゃんの先天異常に繋がることが確認されています。例えば、奇形や水頭症、口蓋裂症などがあります。
どれくらいなら食べて良い?
ビタミンAの上限摂取量は2,700μgRE。妊婦さんの推奨量は450~700μgRE。
うなぎの蒲焼きの場合、1尾(100ℊ)で1,500μgREのレチノールが含まれるため、半分(50g)が食べても良い目安となります。
また、先天異常が生じるリスクが高まるのは、継続して上限摂取量を越えた場合なので、過剰に心配する必要はありません。
レチノールが多く含まれる食材

レバー
食品100gあたりのレチノール含有量
- 鶏レバー 14,000μgRE
- 豚レバー 13,000μgRE
- 牛レバー 1,100μgRE
- あんこうの肝 8,300μgRE
- うなぎの肝 4,400μgRE
- うなぎ 1,500μgRE
- あなご 500μgRE
レバーや肝に多く含まれます。とくに鶏と豚のレバーは多くのレチノールが含まれるため、食べ過ぎないよう心がけましょう。
βカロテンは問題ない?

緑黄色野菜
レチノールの過剰摂取が胎児に悪影響を及ぼすことがわかりました。
では、植物性のβカロテンの摂取については注意する必要はないのでしょうか。結論から言うと、問題ありません。
レチノールもβカロテンも、体内でビタミンAに変化するという点は一緒ですが、βカロテンは、体内で必要な分だけがビタミンAに変換され、必要のない分は排泄されるため、過剰摂取となることがないのです。
βカロテンは主に緑黄色野菜に豊富に含まれ、ほうれん草や小松菜、にんじん、モロヘイヤなどで効率的に摂取できます。
まとめ
同じビタミンAに変換される成分でも、レチノールの摂り過ぎには注意が必要で、βカロテンについては問題ないということがわかりましたね。
とくに妊娠初期は、赤ちゃんの脳や神経が形成される大切な時期なので、レチノールを多く含むレバーやうなぎの食べ過ぎには注意したいですね。
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